【主催/公開】11/2(木)第5回Web3勉強会

2023年11月2日(木)にFintech協会主催の第5回Web3勉強会を開催いたします。

Fintech協会は、これまで多様なFintechステークホルダーとの間での分科会運営を行ってきておりますが、暗号資産等のクリプトに関連するステークホルダーを会員に抱えながら、ブロックチェーンに特化した分科会運営を行っておらず、課題でありました。
昨年来、政府与党を中心にweb3に関する政策的な支援も表明されている中、今般、Fintech協会にも「Web3」を立ち上げ、新たなブロックチェーンユースケース発展の機会と潜在的な技術動向/リスクなどに関し、多くのステークホルダーとともに議論する場を創出し、民間の立場から、健全なイノベーションの促進を図っていきたいと考えております。

今回の勉強会は、11月19日から22日までの間、豪シドニー(シドニー大学)で開催されるBGIN(Blockchain Governance Initiative Nerwork)の第9回会合に先立ち、BGINにおける議論において、最新の動向について有識者などを迎えた講演・パネルディスカッションを行い、事前の勉強会という位置づけも兼ねて開催いたします。

BGINは、日本がG20議長国(2019年)の際に、そのG20声明において重要性が確認されたマルチステークホルダーガバナンスの考え方を念頭に、ブロックチェーンの諸問題について関係者間の相互理解や共通理解を醸成すべく、オープンで中立的なコミュニティとして発足しました。
発足後、新型コロナウィルスが蔓延し対面での会議運営が困難な中でもオンライン会合やハイブリット会合などを通じて、世界各国で会議を開催し、今回が第9回目の会合となります。
BGINはこれまでオープンなコミュニティでありながら多くの技術文書などの報告書を公表しております。 

今回の勉強会では、日本からの多くの関係者のBGIN豪会合参加を促すべく、BGINで議論の進捗のある以下の2つの話題を取り上げます。

  • MPC(Multi-party Computation) 
  • SBT(Soul Bound Token)

また今回は、CGTF (Cryptoassets Governance Task Force)の後援を受けて開催いたします。CGTFは、日本におけるセキュリティ専門家等の関係者を中心に、 利用者保護の観点からの安全対策基準の策定を目的として設立された研究会です。『暗号資産カストディアンのセキュリティ対策についての考え方(第4版)』などのアウトプットを通じて、国内の暗号資産・ブロックチェーン関連のリスク管理に貢献しております。

Fintech協会としても、国内外のコミュニティと連携を図りながら、Web3勉強会を運営していきたいと考えております。
なお、BGINの第9回会合につきましては以下のリンクより詳細をご確認ください。BGINは現地参加だけでなく、オンライン参加も可能です。ご関心のある方は是非本勉強会にご参加ください。
https://bgin-global.org/events/20231119-block9

概要

■日時:2023年11月2日(木)18時00分~21時00分(開場:17時30分)


■開催場所:FinGATE KAYABA 1階(イベントスペース)
東京都中央区日本橋茅場町一丁目8番1号
https://www.fingate.tokyo/kayaba/
※当日、受付にて氏名・ご所属名等をお伺いさせていただきます。

■参加費用:Fintech協会会員:無料 / 非会員:1,000円

■定員:80名(会員50名、非会員30名) 
※お申込みはお1人様ずつお願いいたします。

当日のアジェンダ(予定)

1. はじめに
「挨拶ーWeb3時代におけるBGINの活動の重要性」
三輪 純平 氏(Fintech協会理事(Web3・保険担当)/株式会社リクルート/BGIN設立発起人/CGTFメンバー(デジタル通貨勉強会主査))

2. 挨拶
「BGINの活動と現在地」
松尾 真一郎 氏(ジョージタウン大学 Department of Computer Science 研究教授/BGIN 共同議長)

3. 講演
「BGINにおける最新の議論」
崎村 夏彦 氏(一般社団法人Fintech協会 アドバイザー OpenID Foundation 理事長)
 ・IAM, Privacy and Key Management Study Group (SGIP)(崎村氏共同議長)の活動
 ・最新動向

4.パネルディスカッション
1) 「MPC(Multi-party Computation)の応用/可能性)
パネリスト:
佐古 和恵 氏(早稲田大学理工学術院教授)
森下 真敬 氏(株式会社Ginco CTO)
斉藤 ラッセル 氏(Blockdaemon Advisor)
モデレーター:
別所 昌樹 氏(日本銀行決済機構局FinTechセンター長)

2) 「SBT(Soul-Bound Token)に関する動向」
掛林 美智 氏(金融庁企画市場局総務課信用制度参事官室 課長補佐)
市原 紘平 氏(日本総合研究所 先端技術ラボ ブロックチェーン・スペシャリスト 兼 三井住友銀行 / 三井住友フィナンシャルグループ デジタル戦略部)
下入佐 広光 氏(SMBC・上席推進役)
牛田 遼介 氏(金融庁総合政策局 チーフ・フィンテック・オフィサー)

5. 閉会/挨拶
楠 正憲 氏(デジタル庁統括官/CGTF主査)

6. 交流会

ご登壇者プロフィール

■松尾 真一郎 氏
ジョージタウン大学 Department of Computer Science 研究教授/BGIN 共同議長
暗号と情報セキュリティを専門とし、ジョージタウン大学のCyber SMART研究センターのディレクターを務める。Blockchain Goverance Initiative Network(BGIN)の暫定共同チェア、ブロックチェーン国際研究ネットワークであるBSafe.networkの共同設立者。ISOのTC307(ブロックチェーンと電子分散台帳技術に係る専門委員会)のセキュリティに関するテクニカルレポートのプロジェクトリーダー。OECDのブロックチェーン関連の政策提言をする専門家グループBEPABのメンバーや、IEEE ICBC 2022プログラム委員長、その他ブロックチェーン分野国際会議のプログラム委員、委員長を務める。内閣官房「Trusted Web推進協議会」、金融庁「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」、デジタル庁「Web3.0研究会」「DIWアドバイザリーボード」メンバー。

■楠 正憲 氏
デジタル庁統括官/CGTF 主査
マイクロソフト、ヤフー、Japan Digital Designなどを経て2021年9月、統括官としてデジタル庁の設立に参画。デジタル社会共通機能グループ長として、マイナンバー制度、自治体システム標準化、ベースレジストリを担当。 2011年から内閣官房 番号制度推進管理補佐官としてマイナンバー制度を支える情報システム、ワクチン接種記録システムなどの構築に従事。2016年 ISO/TC307国内委員会 委員長として分散台帳技術・ブロックチェーンの国際標準化に従事。2018年にはコインチェック事件を受けてCGTFを設立。2019年から2021年まで日本暗号資産取引業協会 理事を務めた。

■佐古 和恵 氏
早稲田大学理工学術院教授
京都大学理学部(数学)卒業後、NEC入社。中央研究所にて暗号プロトコルを用いたセキュリティ・プライバシ保護・公平性保証技術の研究に従事。2020年4月より現職。国際会議Asiacrypt やPKCやFinancial Cryptographyをはじめ、RSA conference の暗号トラック、 欧州セキュリティ会議ESORICSなどのプログラム共同委員長を歴任。第26代日本応用数理学会会長、2017-8年度電子情報通信学会副会長、2021-2年度情報処理学会理事。Financial Cryptography ステアリングメンバー。日本学術会議会員、金融審議会委員、日本銀行客員研究員、一般社団法人MyDataJapan副理事長。

■森下 真敬 氏
株式会社Ginco CTO
豊橋技術科学大学・大学院にて自然言語処理, 深層学習について研究。ブロックチェーンはこの頃に知り、マイニングなどをやりつつ、株式会社アカツキに入社し大規模ゲームのインフラの開発に従事した。現在は Ginco の CTO を務め、ブロックチェーンのプロトコルからアプリケーションまで幅広く開発している。

■斉藤 ラッセル 氏
Blockdaemon Advisor (Head of Japan)
齋藤ラッセルは、アジアで17年以上の実務経験を持つ経験豊富なビジネスエグゼクティブです。現在、彼はBlockdaemon Inc.の日本におけるイニシアチブを指揮し、また日本経済新聞社にもアドバイザーとして活躍しています。現職に就く前は、日本有数のメザニン・ファイナンス・ファンドであるトラスト・キャピタル(旧三井住友トラスト・キャピタル)のバイスプレジデントを務めました。ラッセルの専門分野は、金融テクノロジー、企業革新、グローバル・テクノロジー企業におけるリーダーシップです。また、政府機関や非営利団体での勤務経験も含め、成長と成功を推進する実績を持っています。

■別所 昌樹 氏
日本銀行決済機構局FinTechセンター長
2021年9月より決済機構局FinTechセンター長。1994年日本銀行に入行した後、フランクフルト事務所、金融機構局、国際局、政策委員会室、金融研究所制度基盤研究課長、ロンドン事務所(次長)、決済機構局参事役などを経験。技術革新のもとでの金融システムの構造変化や、金融市場インフラに活用しうる新たな技術に関する各種リサーチプロジェクトに主導するとともに、「主要中央銀行による中央銀行デジタル通貨の活用可能性を評価するためのグループ」をはじめとするデジタル通貨、FinTech関係のフォーラムに多数参加するほか、講演等の対外活動を実施。京都大学法学部卒(1994年)、バージニア大学法科大学院修了(1999年)。米国ニューヨーク州弁護士。

■掛林 美智 氏
金融庁企画市場局総務課信用制度参事官室 課長補佐
2016年に財務省に入省し、税制の企画・立案に携わった後に、2018年に福岡国税局に出向。2019年より総務省に出向し、放送・通信政策に従事。2021年〜2023年に長期在外研究員として米UCバークレー公共政策大学院に在学し、その傍らジョージタウン大学において中央銀行デジタル通貨の研究やBlockchain Governance Initiative Network(BGIN)にてドキュメントのエディターを務める。東京大学教養学部卒。⽶UCバークレー校Goldman School of Public Policy修士。

■市原 紘平 氏
日本総合研究所 先端技術ラボ ブロックチェーン・スペシャリスト 兼 三井住友銀行 / 三井住友フィナンシャルグループ デジタル戦略部
東京大学大学院修了後、日本総合研究所入社(2016 年)。2018 年より三井住友銀行でブロックチェーン関連の調査・案件支援業務等に従事。国立情報学研究所、近畿大学、Chaintope Inc.との4 者共同研究の推進などにより、ブロックチェーンに関する技術、法制に関する知見を深める。現在はSBT などのブロックチェーンを用いたビジネス共創を技術面から推進する他、社会課題解決型の事業創出へ向けシステムズエンジニアリングやCPS 等の調査・研究にも取り組む。Udacity Blockchain Developer Nanodegree Program 修了。日本VR 学会認定 上級VR 技術者(第S-2014-43 号)。

■下入佐 広光 氏
SMBC・上席推進役
金融市場営業部に配属後デリバティブ・信託商品の販売・開発に18年間従事。2013年に商品開発グループ長として法人向けヘッジ商品や信託を活用した運用商品を開発。2016年にO&D(オリジネーション&ディストリビューション)ビジネスを推進するために立ち上げられたディストリビューション営業部上席推進役として機関投資家向け運用商品を開発。2021年からデジタル戦略部に配属、hoops link tokyoにてオープンイノベーション推進、デジタル通貨・セキュリティトークン・NFT・メタバースなど先端技術に関する調査・検討に従事。

■牛田 遼介 氏
金融庁総合政策局 チーフ・フィンテック・オフィサー
金融庁においてイノベーション推進施策を担当するとともに、FATF暗号資産コンタクトグループ共同議長として暗号資産のAML/CFT関連の国際的なルールメーキングに従事。2019年から2021年にかけて米ジョージタウン大で分散型金融システムのガバナンスに関する研究に従事する中で、DeFi関連ドキュメントのリードエディターやBy-law Task Force共同議長を務めるなどBGINの立ち上げ等にも貢献。東京大学工学部卒。ロンドンビジネススクール金融学修士。

■三輪 純平
FinTech 協会理事(web3・保険担当)/株式会社リクルート/BGIN 設立発起人/CGTF  メンバー(デジタル通貨勉強会主査)
2021年まで金融庁に在籍し、国際政策管理官、フィンテック室長などを歴任。同庁在籍時に設立されたブロックチェーンガバナンスに関する国際団体「BGIN」(Blockchain Governance Initiative NW)の設立発起人として現在も同活動に携わる。現在㈱リクルートに在籍しSaaS事業を行う傍ら、㈱国立リベラルアーツ代表取締役、フィンテック協会理事(Web3・保険担当)、ジャストインケース社の社外取締役も務める。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院において「分散型金融システムの経済学」を開講しブロックチェーンをベースとした新たな金融システムの課題に着目した講義を行うなど教育活動にも従事。

■崎村 夏彦
一般社団法人Fintech協会 アドバイザー OpenID Foundation 理事長
Digital Identityおよびプライバシー関連技術の国際標準化を専門としており、現在世界で20億人以上に使われている、JWT, JWS, OAuth PKCE, OpenID Connectなど国際規格の著者。ISO/IEC JTC 1/SC 27/WG 5 アイデンティティ管理とプライバシー技術国内小委員会主査。OECD/ITAC委員。総務省「プラットフォームに関する研究会」を始めとして、多数の政府関連検討会にも参画。

お申し込み

※チケットお申込み締切:11月1日(水) 18:00まで

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